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シャボン
シャボン

根室市街地から納沙布岬までは20kmあり、ごく小さな集落が点在します。
東端の集落の名は歯舞。歯舞小学校がありました。北方領土と同じ名称なのですね。
一帯は漁業と酪農地域です。荒涼とした車窓に道産馬を眺めつつ岬に到着。

曇り空から少し晴れ間が出て、目と鼻の先には貝殻島が見えます。写真の右あたり、傾いた灯台が見えます。
その奥には、歯舞諸島の島々が見えます。

ここに国境があるのです。
いや、ここに国境があってはならないのです。
旧ソ連そしてロシアに迎合する政治家たちが招いた失政は、時間を経て取り返しがつかない既成事実化されてしまいました。
終戦当時、17000人の暮らしがそこにはありました。
ニシン漁、昆布漁が盛んで、道産馬も育成されていたようです。
強制的に生業を奪われ、未だに帰還できない旧島民の方たちの無念さを、ただ慮るのみです。資料館の写真を拝見して哀しみが止まりませんでした。

気を取り直し、美しい海岸線を走り次の目的地に向かいます。

風蓮湖です。
そこに浮かぶように広がる、春国岱に到着です。

白波立つオホーツク海と対称的に、風蓮湖は汽水湖で浅瀬が広がり波間が穏やかです。木道で湖上を散策します。
湿地帯にタンチョウのカップルがデート中でした。鳥に不妊症ってあるのかなぁ?雛の誕生を祈る。

大正時代に乱獲からいちどは姿を消したタンチョウ。そこへ現れた僅か数羽の群れ。幻かと。
若き夫妻が、自らの貴重な越冬の食糧であるトウモロコシを餌に与えて、見守ったのです。その遺志が後世に小学校での餌付けに受け継がれ、現在は1500羽まで数が戻りました。

あとで聞いたのですが、タンチョウは食べると美味しいそうで、羽毛を得る目的と併せて、貴重な鳥肉だったようです。まさかの焼き鳥!

私の住む藤沢市あたりには無い、いつまでも眺めていたい絶景は名残り惜しいですが、この隠れた名所を後にし、次の目的地に向かいます。つづく。